従来、学校以外でお子さんに勉強の機会を与える主な場として、塾や家庭教師がありました。
しかし、最近では感染症対策の影響もあり選択肢が細分化し、対面かオンラインかといった選択も可能です。
そこで今回は、家庭教師を依頼する際にオンラインか対面かで悩まれている方に向け、それぞれの違いや特徴についてお伝えします。
オンライン家庭教師とは?
近年、需要が急増しているオンライン家庭教師とは、ZoomやSkypeなどのWeb会議システム、音声・動画通話ツールを使って指導を行うものです。
自宅にインターネット回線とシステム・ツールを使えるデバイス(パソコンやタブレット、スマートフォン)があれば利用できます。
最近は塾でもオンライン型を導入するケースが増えていますが、基本的には塾の授業をオンラインで受ける形で、1対1のオンライン家庭教師とはまったく別ものです。
オンライン家庭教師と一般的な家庭教師との違い
では、オンライン家庭教師と一般的な家庭教師では何が違うのか、それぞれの特徴と併せて解説していきます。
・授業の進め方
オンライン家庭教師は、パソコンやタブレットを通して授業を行います。
物理的な距離は離れていますが、画面上でリアルタイムに互いの顔を見ながら授業を進めていける点では通常の家庭教師と大きな違いはありません。
ただ、実際にそばにいるわけではないため、細かい説明が伝わりにくくなる場合もあるでしょう。
これに対し、一般の家庭教師は対面での授業となるため、相手の細かい表情やしぐさ、動きも察知しながら授業を進めていけるのは大きなメリットです。
ただし、細かい部分を察知しやすくなる分、集中力が削がれ授業から脱線しやすくもなる可能性もあります。
・授業時間の柔軟性
オンライン家庭教師を利用するメリットのなかでも大きいのが、授業時間に柔軟性を持たせられる点です。
講師にもよりますが、ほかの習い事やクラブ活動などでどうしても夜10時からしか受けられない、試験前なので当日の朝6時に簡単なチェックをしたいといった場合でも対応してもらえる可能性があります。
これに対し、一般の家庭教師の場合、自宅に来てもらって授業を行う必要があるため、深夜や早朝の授業は難しいでしょう。
・講師選択の自由度
講師選択の自由度が高いのも、オンライン家庭教師の特徴でありメリットといえるでしょう。
オンライン家庭教師はWeb会議システムや音声・動画通話ツールを活用して授業を進めるため、極端ではありますが講師が海外にいても授業は可能です。
自分たちが地方に住んでいながら、東京に住む講師を選択することもできるでしょう。
これに対し、一般の家庭教師も講師の性別や人柄、指導レベルなど細かい希望は出せますが、家に訪問できる距離に住んでいるという条件が前提となります。
どれほど自分たちの希望に合致した講師であっても、訪問に数時間もかかる距離に住んでいれば、依頼するのは現実的ではありません。
・利用料金
オンライン家庭教師は、講師が自宅に訪問する必要がないため、交通費の負担がありません。
講師代や教材費などにかかる料金はオンラインも一般も大きな違いはありませんが、交通費の負担がない分、オンライン家庭教師のほうが費用を抑えられるでしょう。
ただし、インターネット回線がない、授業を受けるためのデバイスがないといった際は、予めデバイスの購入や回線契約が必須です。
そのため、準備ができていない場合においては、オンライン家庭教師は一般の家庭教師に比べ初期費用がかかります。
・保護者とのコミュニケーション
利用料金が抑えられる点においては、オンライン家庭教師のほうが負担も少なくて済みます。
ただし、一般の家庭教師の場合、実際に自宅へ訪問してくるため、授業前や後にちょっとした相談や授業の進め方の確認が可能です。
これに対し、オンライン家庭教師は授業前後に話すタイミングを取るのは簡単ではありません。
気軽に相談できる点では、一般の家庭教師のほうが保護者とのコミュニケーションはしやすいといえるでしょう。
オンライン家庭教師を選択する際は特徴や一般の家庭教師との違いの把握が重要
ZoomやSkypeなどを使って授業を行うオンライン家庭教師は、インターネット回線とデバイスさえあれば利用可能な家庭教師サービスです。
地方に住んでいて近くに希望する講師がいない、学校や習い事の関係で夜遅くしか授業を受けられないといった際に最適なサービスといえるでしょう。
ただし、お子さんはもちろん、保護者の方ともコミュニケーションを取りにくくなる可能性はあり、お子さんの細かい変化に気づけない場合もあるといった点には注意が必要です。
そうした意味でオンライン家庭教師を選択する際は、特徴を把握するのと同時にお子さんの性格や状況も鑑みたうえでの検討が欠かせません。
お子さんや自分たち保護者にとってどちらが適しているかをしっかりと考えたうえで選択しましょう。