夏休みのように1か月以上も休暇が続くとなれば、腰を据えて学習に取り組もうという気持ちも起きるかもしれません。
しかし、冬休みのように2週間程度しかないと、気がつけばもう新学期になってしまい、何もしていなかったといったことになりがちです。そこで、今回は夏休みに比べて期間の短い冬休みに集中して学習に取り組むポイントについてお伝えします。
特に受験生は冬休みは最後の追い込みです。ぜひ参考にしてください。
冬休みに集中して学習するのが難しい理由
一般的に冬休みは夏休みとは異なり、集中して学習するのが困難です。その理由としては次のような点が挙げられます。
・期間が短い
冒頭でも触れたように1か月以上ある夏休みに比べ、冬休みは約2週間しかありません。そのため、事前にしっかりとした計画を立てないと学習を始めても中途半端になり、結局、何も身に付かないまま新学期を迎えるようになってしまいます。
・行事が多い
冬休みは期間が短いうえ、行事が多いのも、集中して学習ができない理由となります。単純に期間だけで考えれば春休みもほぼ同じ日数です。しかし、春休みは基本的に大きな行事もなく、学習に集中できる環境は整っています。
これに対し冬休みは、クリスマスとお正月があり、特にお正月は初詣、親戚付き合いなどもあるため、どうしても学習に集中できなくなってしまいます。
冬休みには何を学習するべき?
期間が短く、行事が多い冬休み。しかし、学生である以上そうした理由があったとしても、無駄に過ごしてしまっては学年の集大成となる3学期、そして新学年のスタートで躓くことになってしまうでしょう。そこで、冬休みは何を中心に学習するべきかについて説明します。
1、2年生の場合
中学でも高校でも1、2年生の場合、冬休みは1、2学期の復習と基礎固めの時期です。3学期はわずか2か月足らずのため、冬休みの時期にこれまでの総復習を行い、基礎を固めておかないと次の学年になった時についていけなくなってしまう可能性があります。
特に2年生は翌年の受験に備え、苦手教科を中心に復習し、苦手克服を目指しましょう。
3年生の場合
高校、大学受験を間近に控え、最後のスパートをかけるための非常に重要な時期です。そこで、3年生が冬休み期間中にやるべきは、志望校の過去問題集を3~5年に遡って解くことです。
そして余裕を見つつ、公立であれば、問題形式が似た他都道府県の過去問題集。私立であれば、第二、第三志望校の過去問題集まで解いていくのをおすすめします。もちろん、その際は、試験形式で時間を計って行うようにすると、より効果があります。
冬休みに成果を上げるための学習方法とは?
冬休みの時期にやるべき学習を見たところで、これを実行するための方法について考えてみましょう。主な選択肢としては、独学、塾、個別指導、家庭教師です。
独学
もっとも簡単な方法ではありますが、学習計画やポイントを抑えた1、2学期の総復習をすべて一人でやるのは難しく、どうしても抜けが出てしまいます。また、よほど強い意志を持たないとお正月の雰囲気に飲まれてしまい、計画がとん挫してしまうリスクもあります。
塾
仲間と一緒に学習できるため、モチベーションの維持がしやすいといえます。また、総復習という広い範囲での学習でも講師がポイントを抑えてくれるため、無駄が生まれにくいでしょう。ただし、生徒個人のペースに合わせてくれるわけではなく、ついていけなくなると効果も半減してしまうでしょう。
個別指導
塾のなかでも、集団ではなく講師1人に生徒1~2人形式で進めるため、生徒一人ひとりのペースに合わせて総復習を進めていけます。もちろん、受験生であっても過去問でわからない箇所があればすぐに確認できるのもメリットです。
ただし、講師の指導能力や自分との相性を見極めないと、これも効果は期待できません。
家庭教師
家庭教師の場合、生徒一人ひとりのペースに合わせられるのはもちろん、スケジュールも講師と一緒に組み立てていけ、スケジュール調整も比較的、生徒に合わせやすいのがメリットです。講師の指導能力によっては、学習範囲外のことを質問することも可能です。
ただし、個別指導と同じように講師の力量によって効果は大きく異なるので見極めには十分な検討が必要です。
冬休み期間で大きな効果を上げるには家庭教師がおすすめ
学生にとって冬休みの学習が重要な理由や学習方法別のメリット、デメリットを見てきました。もちろん、どの方法であっても上手く活用しないと成果を上げるのは難しいでしょう。そのためにも、早い段階から冬休みの予定を決め、それに応じた学習方法の検討をしなくてはなりません。
ただ、わずか2週間という期間、総復習という広い範囲での学習となった場合、もっとも効果が期待できるのは家庭教師です。生徒個々の状況に応じてもっとも個別対応がしやすく、個人のニーズに合った学習ができるという点で、家庭教師がおすすめといえます。
ただし、冬休みに入ってからでは相性を見極めるのは難しいため、可能であればその前の段階から何人かお試しを行い、最適な講師を選択されるとよいでしょう。