中学受験で進学塾に通っているお子さんは多いのではないでしょうか。
しかし、進学塾だけでは思ったように成績が上がらない、もしくはさらにひとつ高い目標を掲げたいとした場合、そこから成績を上げるには大きく2つの方法があります。
ひとつは進学塾を変える(増やす)方法、そして、もうひとつは進学塾のフォローとして家庭教師を利用する方法です。
今回は、そのなかでも家庭教師利用について、メリットとデメリット、利用する際の注意点についてお伝えします。
進学塾だけで受験を目指す際の問題点
進学塾だけで十分な成績向上が見込め、目標としている中学の合格圏内にいることができるなら、フォローを心配する必要もないでしょう。
しかし、「思ったように成績が上がらない」「成績は上がっているが念には念を入れたい」「成績が上がってきたので、さらに目標を高くしたい」といった場合は、何かしらの対策が必要になります。
冒頭でも説明したように、おもな対策法としては、「塾を変える(増やす)」もしくは、「家庭教師を利用する」です。
しかし、塾を変える(増やす)のは、まだ4、5年生であれば時間もありますが、6年生になってからではリスクが高くなってしまいます。
もし、変えても成績が上がらなければ、また別の塾を探さなければなりません。
また増やす場合は、さらにお子さんの負担が増えてしまうことになってしまいます。
そのため、4、5年生の早い時期であるか、お子さんの負担を最小限に抑えられるか以外では塾を変える(増やす)のは、あまりおすすめできない方法だといえるでしょう。
進学塾のフォローに家庭教師を利用するメリット・デメリット
進学塾のフォローとして、塾を変える(増やす)よりも家庭教師がおすすめできる理由には、次のようなメリットが考えられます。
・塾で理解しきれなかった部分の確認ができる
塾は集団で行うため、自分だけ理解できていない場合でも途中で止まらずに先へ進んで行ってしまうケースがほとんどです。そのため、理解できる部分とできない部分が生まれてしまう可能性も高まります。
そこで、フォローとして家庭教師を利用すれば、塾で理解できなかった部分だけをマンツーマンで教えてもらえ、理解できなかった部分をなくしていくことが可能です。
・塾でやらない部分についてのフォローが可能
塾ではしっかりと勉強するが家庭ではなかなか机に向かわないお子さんは、家庭教師を利用することで、塾の復習もしっかり家庭で行えるようになるでしょう。また、塾では時間の都合でできなかった過去問対策やお子さんそれぞれの苦手科目も、家庭教師であればじっくりと時間を掛けられます。
・保護者の不安も解消しやすくなる
塾でも個人面談をしたり、電話や対面で相談したりすることは可能です。しかし、仕事をしているとなかなかその時間を作るのも簡単ではないでしょう。そこで、家庭教師を利用すれば、ちょっとしたことやお子さんの状況もすぐに確認可能です。そのため、保護者の方も塾だけに絞るのに比べ、不安が解消しやすくなるのも家庭教師を併用するメリットです。
ここまで3つのメリットを紹介しましたが、少なからずデメリットも存在します。具体的には次のとおりです。
・経済的な負担がかかる
選択する家庭教師の種類にもよりますが、塾を変える(増やす)方法に比べ、経済的な負担が大きくなってしまう場合があります。
・お子さんの負担が増える
塾を増やすほどではありませんが、学校、塾、家庭とそれぞれ別々の教師のもとで勉強するとなるとお子さんの負担はどうしても大きくなってしまうでしょう。あまりスケジュールを詰め込み過ぎると、かえって逆効果になってしまう場合も考えられます。
進学塾のフォローに家庭教師を利用する際の注意点
進学塾のフォローとして家庭教師を利用する際、次のような点に注意が必要です。
・家庭教師は苦手科目の復習、塾でわからなかった点の確認などに絞る
家庭教師はあくまでもフォローとし、塾を中心に苦手科目の復習や塾で理解できなかった点の再確認に絞るようにしましょう。塾でも家庭教師でも同じようなスケジュールで進めようとすると、どうしてもお子さんに負担がかかりやすくなります。その点に関しては、家庭教師ともしっかりと話し合っておきましょう。
・定期的にお子さんの状況を確認する
塾で教わっていることがどれだけ理解できているのかについて、家庭教師と定期的に話し合い確認を取るようにします。お子さんの現状をしっかりと把握できれば、塾での面談の際にも実の多い話し合いができるようになるでしょう。
塾での効果を最大限に上げるために家庭教師を活用しよう
塾での勉強がどう進んでいるのか。お子さんはどれだけ理解しているのかは、なかなか確認が難しいところでもあります。
その際は家庭教師を塾のフォローとして利用すれば、保護者の方にとって不安の解消に大きく貢献します。
家庭教師は単純に塾で理解できない箇所の復習や苦手科目の克服だけではなく、塾でのお子さんの理解度を確認するうえでも大きな効果を発揮するでしょう。
お子さんの負担が増え過ぎないよう配慮は必要ですが、塾のフォローを検討されている場合は、ぜひ家庭教師の活用をおすすめします。